一年の半分が過ぎると、もう今年も終わるような雰囲気になります。
年々早くなる時間の流れに恐れ慄いている私ですが、季節を強く意識してしまうのは、書店員という職業柄によるものもあるのでしょう。
というのも、服屋さんやドラッグストアなどの他の小売店と同じく、「季節を先取りした売場づくり」は書店においても重要だから。
そしてその重要な売場づくりの、今現在の主役は「年賀状素材集」です。
年賀状……なんという年末感。
年賀状素材集が入荷し始めると、書店員たちの間では「もうそんな季節!?」とどよめきが起こります。
「ついこの前、年賀状の売場をつくった記憶があるけれど、あれってもう1年前のことなのか」と各々が感慨にふける、この繰り返しです。
そして「へー。来年は〇年か」と、次の干支を知るのもこのタイミング。
ちなみに「年賀状素材集」とは、読んで字のごと年賀状をつくるための素材集が付いた書籍です。
イラストや文字、デザインなどのデータがCD-ROMで付属していて、自宅のパソコンに取り込むことで簡単に年賀状がつくれる代物。
インプレスや技術評論社、KADOKAWAなど、様々な出版社から種類豊富に出版されているので、素材集を選ぶ段階からちょっとワクワクできてしまいます。
安いものだと500円以内で購入できて、気軽に試せるのもメリットです。
その便利さと必要性から、売場に並ぶと同時に飛ぶように売れていく年賀状素材集ですが、長年にわたって実用書ジャンルを担当している私からちょっと一言。
便利なのもいいけれど、手書きもアツいよ!
素材集はもちろん売れるが「手書き派」だって負けてない。
ペン字を学ぶと手書き年賀状が書きたくなるのかもしれない
この季節、「年賀状」という目的は同じくして、だけど素材集ではないある商品が売り上げを伸ばします。
それが「ペン字」に関する書籍。
そうつまり、「手書き派」の皆さんのための書籍です。
この時期、本当によく売れます。
それだけ「手書き派」さんも多いということでしょう。
色んなものが便利・簡単になっていく時代にあっても、アナログの良さは消えません。
パソコンでデザインを決めて一気に印刷できてしまう年賀状でも、それは同じ。
一枚ずつ、自分の手で書く喜びというのも魅力的ですよね。
憧れます。
いつかきれいな字で、「これ手書きなの!?」と驚かれる年賀状を書いてみたい。
「いつかいつかと言いつつ、いつまでも実行に移さないのはもうやめにしないか。」と、心の中のもう一人の自分が問いかけたり…。
今回はそんな、憧れの手書き年賀状に近づける、というか今すぐに始めれば今年から間に合う、必須書籍を紹介したいと思います。
人気の「ペン字」本で美しい文字の手書きに挑戦できるオススメの本
CMなどでペン字講座を目にしますが、お高いです。
そんな方は、美しい文字を書くには、手本書で学ぶのがオススメ。
書店員の目で言うと売れている本は、ほぼ決まっているといっても過言ではありません。
一冊目はこちら。
ペン字ジャンルのベスト・オブ・ベスト本
全部で95ページです。
「ペン字・美文字と言えばこの本!」と言っても過言ではない、ペン字ジャンルのベスト・オブ・ベストです。
おすすめできる一番の理由は、その値段。
ペン字の練習ができる書籍は山ほど出版されていますが、その中でもダントツのお安さ。
ワンコイン500円(税抜)なので、どれを買おうか迷ったときにも手に取りやすく、気軽に始めようという人にも安心です。
本としても、紙質がやわらかいのでページがめくりやすい&書き込みやすい。
いくら手に取りやすい価格とはいえ、ペン字の書籍はいわば「練習帳」、書きやすさが重要です。
その点、大判でテロっとしたこちらの書籍は使いやすさも抜群なのが魅力的。
全95ページと、少し薄いと感じるかもしれない量ですが、最後のページまでやる気を継続させることのできるベストなボリューム。
達成感も味わえます。
また、全5冊にわたってシリーズ化されているのも魅力です。
まずは、上で紹介した定番の『美しく正しい字が書ける~』がおすすめですが、
上記4点も捨てがたい。こちらも全てワンコインのお手頃価格なので、コンプリートするのもありです。
つづいてはこちら。
イラスト感覚で「ゆる文字」が学べる本
全部で144ページです。
最初に紹介した『美しく正しい字が書ける ペン字練習帳』が整った美文字なら、こちらは字を崩しちゃおうという「ゆる文字」が学べる書籍。
文字というよりもイラストに近い感覚かもしれません。
ゆる~く、かわいい文字は見ているだけで癒されます。
受け取った相手をほっこりさせられること請け合いです。
筆ペンで書くため年賀状にぴったりな雰囲気ですが、マスターできれば生活の様々な場面で大活躍すること間違いなし。
ちょっとしたお手紙に、結婚式などのご祝儀袋に、手作りお菓子のラッピングにと、絵を描くがごとく楽しめそうです。
全部で127ページです。
もっと練習を重ねたいという人のために、書き込み式の練習帳も出ています。
「ペン字」の本まとめ
「ペン字」「ゆる文字」本の紹介は以上です。
美文字でびっくりさせるもよし。
ゆる文字で描くように書くもよし。
文字との付き合いは一生続きますし、習得できれば消えることのない宝物を手に入れたようなもの。
年賀状をきっかけにして、その奥深い世界にハマってみるのも楽しそうですね。
特に今年は、コロナ禍だからこそ手書きの年賀状もありなのではないでしょうか?
おわり
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